減価償却と固定資産で知っておくべき事

 

1.固定資産を買ったら

減価償却と固定資産まず、取得価格をしっかりと決定し、慎重に処理をしましょう。取得価格は、購入代金+付随費用です。

 

付随費用とは、手数料・運搬費・据付費用などを指します。

 

取得金額は、その年度の減価償却費とそれ以降の減価償却言費に大きな影響を及ぼす大切な項目なのです。

 

取得価格は、あくまで請求書の金額をベースに決定しましょう。つまり、実際に支払ったものだけではなく、未払い金を含めた確定した金額となります。

 

また、10万円以上の固定資産を購入したら、その資産の情報を固定資産台帳に記載しましょう。固定資産台帳とは、固定資産を管理する帳簿です。

 

固定資産台帳には、資産名称・資産区分・耐用年数・償却方法・個数・取得年月日・稼働年月日・取得金額・期首簿価・減価償却累計額・期末簿価・当期減価償却費・特別償却費金額・設置場所などを記載します。

 

また、決算時には、固定資産台帳と実際の固定資産をチェックしましょう。

2.消費税はどうするの?

前々年度の売上が1千万円超の会社には消費税納税義務があります。消費税納税義務のある会社は、消費税の経理方法が税込経理と税抜経理のどちらにするかを選択できます。

 

毎年の売上が数百万の会社の場合、消費税の経理方法は税込経理となります。

 

税込経理→消費税を含んだ金額を取引の総額として仕訳処理をする。

 

税抜経理→消費税を抜いた金額を取引の総額として仕訳処理をする。

 

税込処理の場合、取得価額は大きくなります。

 

例えば、28万円の固定資産を購入したとします。税込処理では28万円の消費税8%

 

22,400円を含めた金額30,240円になりますので、一括して経費とすることは出来ません。つまり減価償却をすることになります。

 

税抜処理では、消費税抜きの金額28万円が固定資産の取得価額となります。消費税は仮払消費税という勘定科目で処理をします。したがって購入年度にすべて経費として計上することになります。

3. 減価償却の税制改正

企業の新規設備購入を促進するために減価償却の税制改正が行われることがあります。

 

諸外国と比べ、資産区分が煩雑で取得価額の95%しか償却できないなどの欠点がありましたが、かなり改善されてきました。平成19年には、残存価格の廃止、250%定率法が導入されました。

 

平成24年には、250%では、減価償却費の計上が多すぎるという事で、200%定率法が導入されました。そのため購入時期により計算方法を使い分ける必要が出てきました。

 

また平成28年4月1日以降に取得する構築物・建物付属設備が定率法から定額法に改正されました。

 

償却方法を変更する場合、事業年度が始まる前に、所轄の税務署に変更承認届を提出、承認を受けなければなりません。また、償却方法を採用してから3年の相当期間が経過していなければ変更は認められないことになっています。

 

定額法→耐用年数10年の場合、取得価額を均等に10等分して経費として計上します。
最終年度は1円の備忘価額を残して減価償却します。

 

定率法→減価償却費=期首未償却残高×定額法の償却率×200%
資産を購入してから早期に多くの減価償却費を計上できます。その後の年度では計上する減価償却費がだんだん少なくなっていきます。また途中で計算方法を切り替えて、毎年同じ金額の減価償却費を計上していく定額法のような計算に切替わります。

4.資産の種類と法定償却方法

税法により、固定資産の種類により減価償却方法が決められています。定率法か定額法かを選択できるものもありますが、例えば建物のように定額法しか選択できないものもあります。

 

償却方法を選択する固定資産に関しては、管轄の税務署に減価償却資産の償却方法の届出書を提出する必要があります。書類を提出しない場合、法定償却方法を適用し減価償却費を計算します。

法定償却方法(法人)の一例

建物→定額法(法定償却方法)

 

建物附属設備→定額法(法定償却方法)

 

機械装置→定率法(法定償却方法) 定額法か定率法の選択可能

 

車両運搬具→定率法(法定償却方法) 定額法か定率法の選択可能

 

維持管理費用が安定して発生する建物には定額法、維持管理費用が徐々に増えていく機械装置には定率法が適していると思います。

 

節税と密室な関係をもつ減価償却。現金を支払わなくても経費として計上できる減価償却は節税対策としては大きな役割を持ちます。しかしながら、計算方法を理解したり、耐用年数をあてはめたりと実務上の難しさが様々存在します。

 
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